今年から富士山の閉山が9月になってからということになったらしい。(富士登山オフィシャルサイト

山梨県側からは9月14日(日)まで登れて15日(月)まで下山ルートが通行可能、静岡県側は9月10日(水)まで、とのこと。

今までの「8月末日に問答無用で閉山、9月に入ってからの登山は自己責任で」 という姿勢には大いに疑問に思っていたところである。
9月上旬の気候は、開山する7月上旬に比べてもむしろ登山には適した気候であると思っているし、そもそも8月末日までという杓子定規な区切り方がお役所仕事っぽくて合理性に欠けると感じていたからである。

ところでお役所仕事と言えば、標識や掲示の類が相変わらずトホホなレベルである。

2012年と今年2014年は富士スバルライン五合目駐車場から登った。
今年に限って言うと、9月10日の登山ということで一応すべてのルートで登ることも可能だったのだが、さすがに閉山の日というのもどうかと思い、山梨県側からということにした。それ以上に深い意味は、ない。
強いて言うと、自分には登山の起点である駐車場のあたりの観光客が大勢いて浮かれた雰囲気にちょっと触れるのを面白がる癖があるというのがあるのかもしれない。

おそらくは主に中国と韓国から来たのであろう外国人客の方が多いだろうそのカオスなその場所は、日本に居ながらにしてちょっとした異文化体験ができるワンダーランドであり、富士登山という修行のごとくストイックな体験とは全く異質な体験ができる不思議な空間なのである。
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(2012年7月23日撮影)

さて、富士スバルライン五合目駐車場のロータリー脇にはたいそう立派なトイレがある。
とてもキレイであるばかりでなく、利用が無料(これより上の登山道にある山小屋のトイレは有料)なので、ここは毎回利用している。
問題はそのトイレに掲示してある種々の注意書きがアレなことである。

男子トイレにあるこの注意書き。ご丁寧にも4カ国語対応である。
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(2012年7月23日撮影)

下2つはまあ…わからないので触れられないが、いくらなんでもこの英語はアレすぎる。
どっかの翻訳サイトで出てきた英語をそのまま印刷しましたという出で立ちである。
張り紙とかではなくて、きちんと銘板に印刷してあるというのにコレ、というギャップがたまらない。
さすがにこれにはわたしでなくても、「こりゃないんじゃないの?」という風に思った人が多くいたと見えて、今年行った時には改善されていた。というか、上からシールが貼られていた。

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(2014年9月10日撮影)

下の2つも変わっているところを見ると、そっちもアレだったらしい。
この英語も説明くさくてビミョーっちゃあビミョーだが、まだ前のよりはマシである。 
さすがに、世界遺産にもなって英語がアレなのは良くないと思ったのかもしれない。

しかし、である。
今年は別の新たな掲示があった。

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(2014年9月10日撮影)

あの…こういうのって、校正してから印刷しないんですか?
道路公社内に少しくらい英語のできる人がいないんですか?
いや、いなくてもいいから、ちゃんとした英語に(韓国語に、中国語に)なるように外部に校正してもらうような予算は無いのですか?
見た目、すごくきちんとした(←お金がかかってそうな)印刷なのに中身はこれですか?

日本人が日本語以外の言葉をほとんど使えないことは周知の事実であることだし、何もリアルタイムに外国語でコミュニケーションをとることを期待されてるわけでは無いと思う。
でも、このような注意書きみたいなものは製作段階で、後々失笑を買うことがないように工夫ができるんじゃないだろうか?

今日も「世界遺産富士山」を訪れた英語圏からの観光客から失笑を買っているのかと思うと、今年も早く閉山して欲しいと思うくらいだ。
あ、富士スバルラインは登山道が使えなくなっても開通してるんだっけか。(富士スバルライン

まあ、これも含めてワンダーランドを堪能してきたという風にわたしは思っているのだが。