急に暑くなったりやっぱり寒かったりという気候ながら、花々は着実に春を迎えようとしている。

写真を始めたばかりのビギナーにとって花は被写体として非常に優れていると言える。
「何を撮ればいいのか」
が明確だからだ。

街撮りスナップとなると、まず何を撮るか考えなければならない。
その点、花は迷いようがない。
絶景写真を撮ろうと思っても、まずそこまで行かなければならない。
その点、花は巷にいくらでも咲いている。
ポートレイトなんてものは被写体を見つけるのも大変だが、被写体とのコミュニケーションが大事なのでその能力が低いとやはり難しい。
その点、花は声をかける必要がない。

巷では梅が見ごろである。
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個人的には、こういういっぱい咲く花を(クローズアップで)撮る時に重要なことは次の2点だと思っている。
  1. 見栄えのする花を選ぶこと
  2. 背景をどうするか考えること
見ごろを過ぎていてもよくないし、はなびらや雄しべはきれいに整っているか、枝との位置関係は悪くないか…おそらく「これ!」という被写体を選ぶことができた時点で写真の何割かはできたも同然だ。
その次には、構図を考え背景を決める。
背景の決め方は自分の現時点でのスキルでは主に3つの中から選ぶ形だ。
  1. 青空か葉っぱの緑と対比させる
  2. 同系色で画面を埋め尽くす
  3. 真っ黒にする
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菜の花なんかはこのうちの2番を使うことが多いが、基本的には1番にしたい。みどりの葉っぱを背景にして、ところどころ日の光を反射して玉ボケを作ってくれているとなおいい。
青空をバックにするときは太陽を背にする。その方が空が青いから。
それ以外はたいてい太陽に向かって立つ。露出さえ間違えなければその方が印象的な写真が撮れる。

冒頭のような背景を黒くするのも好きだ。
よく間違えられるが、これは決して暗い所で撮っているわけではない。
むしろ花には強い光が当たっていることが重要で、その光と背景との明度差が大きくなければこういう風にはならない。